先日、Pocket WiFi 603HWをメルカリで購入しました。ツケ払いが簡単にできるメルペイスマート払いが便利すぎて、ついついモバイルWi-Fiルーターをメルカリで買ってしまい、大変なことになっていますが、回線オタクとして、mineo Sプランを603HWで使うのはなかなか良いですよ!

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Pocket WiFi 603HWとは?

Pocket WiFi 603HWとは、ワイモバイル(Y!mobile)から販売されているモバイルWi-Fiルーターです。
ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドで、このWi-Fiルーターはワイモバイルで契約すると、ソフトバンクネットワークを利用することができます。
そのため、603HWはソフトバンクのネットワークに最適化がなされています。
スペックに関しては以下の通りです。
カラー | ブラック、ホワイト |
---|---|
サイズ/重量 | 約W109.9×H65.1×D15.5mm / 約135g |
連続通信時間 | 約6時間(省電力設定OFF時) 約8.5時間(省電力設定ON時) ※キャリアアグリゲーション非適用時 |
バッテリー容量 | 2,400mAh |
最大通信速度 | [FDD-LTE]下り最大350Mbps / 上り最大37.5Mbps [AXGP+TDD-LTE]下り最大612Mbps / 上り最大13Mbps |
対応周波数 | [FDD-LTE]900MHz・1.5GHz・1.7GHz・2.1GHz [AXGP]2.5GHz [TDD-LTE]3.5GHz |
無線LAN | a/b/g/n/ac |
Wi-Fi対応機器 同時接続可能台数 |
14台 |
PC接続インターフェース | USB Type-C USB3.0 |
603HWは、モバイルWi-Fiルーター的にハイスペックモデルで、USB Type-C端子が搭載されているのが便利です。
基本的にソフトバンクネットワークで利用することを前提としていますが、SIMロックを解除すれば、周波数的には、ドコモ・楽天モバイル(自社回線)でも利用はできそうです。とは言っても、推奨されている使い方ではないので、あくまでも自己責任になってしまうのが要注意です。
603HWをmineoで使ってみました
mineoでの設定方法は?
①PCから「http://web.setting/」へアクセス

PCにWi-Fiで603HWを接続し、「http://web.setting/」にアクセスします。
②管理画面のトップページから「設定」をクリック

管理画面のトップページから「設定」をクリックします。
③ログイン画面でパスワードを入力

「設定」をクリック後、パスワードの入力が求めれられます。
パスワードは、「admin」です。これで入力できなかった場合、603HW本体から「設定」→「高度な設定」で下にスクロールするとパスワードを確認できます。
④「モバイルネットワーク設定」→「プロファイル管理」をクリック

「モバイルネットワーク設定」→「プロファイル管理」をクリックします。
⑤「新規プロファイル」を選択

「新規プロファイル」を選択します。
⑥新規プロファイル作成画面でmineo SプランのAPNを入力

新規プロファイル作成画面にて、APNの情報を入力します。
APNの情報はmineo Sプランの場合、以下の通り。
- プロファイル名:任意の名前(例えば、「mineo」)
- APN:mineo-s.jp
- ユーザー名:mineo@k-opti.com
- パスワード:mineo
- 認証:CHAP
⑦完了!

この状態になれば、設定は完了です。インターネット接続ができるようになりました。
スピードテストをしてみました


スピードテストの定番「SPEEDTEST by OOKLA」でmineo SプランSIMを挿入した603HWに15インチMacBook Proを接続して計測してみました。
計測は2回。平日木曜日の日本時間で23時に実施しています。
参考にも書いた通り、「ゆずるね。」特典の「夜間フリー」が使える時間帯(当方回線は夜間フリー未適用)ため、おそらく回線は空いている時間帯と思われますが、少し物足りない数値になっています。
なお、mineoでは「ゆずるね。」プロジェクトを実施した方に特典として提供される23時〜7時の間で使える「夜間フリー」の時間帯に、今回のスピードテストを行っています。つまり、23時は回線がもともと空いていることとなります。
ちなみに、端末では「LTE」表示がされていましたが、端末のスペック上では「[FDD-LTE]下り最大350Mbps / 上り最大37.5Mbps」となります。
今回の下り16Mbpsという数値は、回線混雑が日々進んでいるということになります。mineoにスピードはあまり気にすると精神衛生上よくないということですね。
603HWで使う注意点とは?
「AXGP+TDD-LTE」に固定する「アドバンスモード」は利用不可
603HWの最大の本領が発揮された下り最大612Mbpsが使える「AXGP+TDD-LTE」に固定する「アドバンスモード」は利用が不可です。
おそらく、アドバンスモードのAPNは固定されており、販売元のソフトバンクもしくはワイモバイルのSIMカード用の機能として設けられた機能だと思います。
mineoはソフトバンクから回線を借りるMVNOですので、603HWのファームウェアをゴニョゴニョしない限り、「AXGP+TDD-LTE」に固定するのは難しいです。
603HWでは標準モードを使用
603HWでは標準モードを使用します。
と言っても、場所によって、端末の表示が「LTE」もしくは「4G」表示になります。
この「LTE」もしくは「4G」表示については以下の通り。
- LTE:[FDD-LTE]900MHz・1.5GHz・1.7GHz・2.1GHzを使用している状態。最大速度は下り350Mbps。
- 4G:[AXGP]2.5GHz [TDD-LTE]3.5GHzを使用している状態。最大速度は下り612Mbps。
場所によって、「FDD-LTE」もしくは「AXGP+TDD-LTE」が切り替わる状態になる
標準モードでしか603HWはmineo Sプランを利用できませんが、「FDD-LTE」もしくは「AXGP+TDD-LTE」のどちらかを使うのか固定することはできません。
筆者が使っている感じだと、603HWを起動したところ、まず端末は「AXGP+TDD-LTE」(4G表示)を掴みに行こうとします。なお、AXGPとTDD-LTEの対応周波数は高めなので、建物内での使用には圏外になることもあります。AXGPとTDD-LTEが圏外もしくは電波が弱めになるときには、FDD-LTE(LTE表示)を掴み行こうとする動作が見られます。
ただ、AXGPとTDD-LTEの電波をがっちり掴んでいても、通信中にFDD-LTEになってしまうこともありました。FDD-LTEになると、603HWを再起動しなければ、AXGPとTDD-LTEには戻りません。
ここは、アドバンスモードでのAXGPとTDD-LTEへの固定ができればいいのですが、これは端末仕様として割り切るしかなさそうです。
603HWの使い勝手は?
5GHz帯でのWi-Fiが利用できるのが便利
603HWは、5GHz帯のWi-Fiが出力可能です。
通常のWi-Fiで用いられる2.4GHz帯の電波は、電子レンジなどをWi-Fiルーターの近くで使うと速度低下が起きてしまいます。それに加えて、昨今のBluetooth端末の増加で、Wi-Fiと混線してしまうことが多く発生してしまうこともあります。
5GHz帯は、Wi-Fi端末がメインで利用できる帯域なため、Bluetooth端末との混線は起きませんし、5GHz帯のバンドでは、2.4GHz帯よりも高速通信が可能なため、603HWのポテンシャルを最大限発揮できます。
端末が比較的大きいのが残念
603HWのサイズは、他社で販売されているモバイルWi-Fiルーターなどと比較しても、大きいです。持ち運びに当たって、結構邪魔になるのが残念です。
厚みも、15.5mmと厚めなのが残念。現在はサービス停止となりましたが、「どんなときもWiFi」で使われていたWi-Fiルーターの2倍もの厚さで、603HWは持ち運びにはあまり向いていないと思います。
電源を起動してから通信が使えるまでが高速
2.4GHz帯で、603HWを使う場合の起動の速度が高速です。さすが、高いだけのルーターということはありますが、使いたい時にすぐに使えるというのは快感です。
まとめ
ここまでダラダラと603HWについて語ってきましたが、全体として75点といったところでしょうか。
mineo Sプランで今回使ってみましたが、なかなか便利です。
ただし、mineoで使うに当たって、契約時に選択するSIMカードの種類が多いので、確実にソフトバンク回線で使うのには、SIMロックを解除した方がいいです。
最近は、クラウドSIM系のモバイルWi-Fiルーターや、楽天モバイルが流行していますが、維持費が高いので、月額1000円程度で維持できるmineoではたまにフリーWi-Fiが繋がらない場所でパソコン作業をする時には非常に便利だと思います。
また、mineoでは、「ゆずるね。」プログラムの特典で、夜間フリーを利用できるということもあるので、夜間専用モバイルWi-Fiルーターとして、603HWを使うのもいいかもしれません。
なお、603HWは、メルカリでは、3000円程度で購入できます。
今回の記事を読んでいただき、ありがとうございました。